北信越国体の総括
国体成年女子コーチ
竹田 さゆり
昨年とスタッフも選手も入れ替わり、新たなチーム作りを6月中旬にスタートをした。
 今年は年齢層が若くなり、外角中心の“走れる・機動力あるチーム”を目指し、チーム作りを行ってきた。自チームでの練習の他、男子高校生との練習試合、また県外・内の大学生とのゲーム合宿をし、強化を行った。何回かチーム練習を行っていくなかで、今年のチームの課題は、リバウンド力・DEF力であると明確になっていた。
 北信越国体では、1回戦 富山県と対戦し63−48で敗退した。試合の内容としては、試合がスタートし第1ピリオドから選手の動きが重く、いつもの思い切りあるプレイがなかなか見られなかった。H志賀が要所で3ポイントを決め粘ったが、常に長野県が10点前後のビハインドのまま、追いつけずに試合が終了した。富山県との選手の経験差は最初に考慮して、試合展開を描いていたつもりであったが、思っていた以上にその“選手の経験差”がプレイに出て、メンタル的にも余裕がない状態になってしまい、持ち前の“走れる・機動力あるチーム”が、コート上に発揮されずに終わってしまった。相手チーム関係なく、そのチーム力が発揮されれば、もう少し接戦が繰り広げられたのではないかと推測される。
 来年度に向けて改善すべき点として、岡山国体で好成績を残したチームと大幅にメンバーが入れ替わった為、チームとしての経験や完成度に関しては、あと数年必要である。チーム力向上のために、県外の強豪チームとの練習試合や合同練習を沢山練習計画に入れ、強化していく必要があると強く感じている。あと、選手を集めてチーム力アップだけを目指すという時代は終わり、選手自体を育てていかない限りは、チーム力アップにはつながらない時代になったのではないかとも考える。
 他県との比較をすれば、県内の高校から県外の大学へ進学する選手がエントリーの半分を占める県(今回優勝した石川県)が、学生を主体に戦い優勝した。また、そのほかの県についても、県外に出た学生や実業団経験者が数人在籍している。近々国体開催県となる新潟県については、教員採用試験等も国体強化を鑑みて合格・採用しているという話も聞いている。そのような選手補強ができるといいなというのが正直なところである。スタッフサイドとして、今年は県外の大学等で活躍していると思われる選手の情報を収集する工夫が足りなかったと反省している。来年の選手選考にはその点を改善し、また県全体での国体選手強化の方法を考え、取り組んでいく必要があるのではないかと感じます。
 来年度、また今年のメンバーで、今年以上の強いチームを作り、また今年以上の成績が残せるように努力していきたいと考えます。今年度は、北信越国体が長野開催ということで、大勢の関係者の方々の支援や応援をいただき、ありがとうございました。この場を借りて、お礼を申し上げます。