応援、ありがとう
国体成年男子監督
    古 澤 栄 一
秋気清涼の好季節となってまいりました。皆様におかれましては各界の中軸として益々ご活躍のこととお喜び申し上げます。
さて、過ぐる北信越国体では国体チームの強化に向け物心両面にわたるご支援を頂き、遅らばせながら御礼申し上げます。特に、私が今年度指導させて頂いた成年男子チームには、強化期間も短かったため練習ゲームを主体に行い、そのため皆様の多くの方に練習会場に足を運んで頂き、精一杯の強化ができました。 「厚く御礼申し上げます。」
ゲームの方は観戦して頂いた方が多いかと思いますが前半と後半とでまるでチームが変わってしまったような展開となり、悔しい敗戦となってしまいました。監督として、采配や選手起用に大きな問題点を残し、多大なる反省をしております。それ以上に、頑張ってくれた選手諸君に地元での栄光を与えてやれず、申し訳なく思っております。
ここで、ネガティブ(消極的、悲観的)に考えるならばこれでおしまいでいいのかもしれませんが、指導者や理解者でもある皆様方に向けて恥を忍んでこれまでの経過やその時の考え方にも少し触れ、何がしかのご教授を頂ければ有り難く存じます。これを読み、批判なり中傷なり大いに結構ですのでリターン・メールでも会場でも電話でもお寄せ下さい。
まず、考え方は以前にもお伝えしたように今年は「チームを一つ」にする必要性を強く感じ、ディフェンスを主眼に置き、積極的に一つのボールをみんなで守るということに。練習回数は半日を1回とするならば約30回ほどの練習を行なったのですが寄せ集めチームですので毎回のメンバーが変わるごとに反復練習を行ないました。ただ、考え方は少しづつ浸透していくもののなかなかコンビネーションがうまくいかず、ある者が仕掛けても他方で反応せずといった具合でもありました。愛知や群馬での練習ゲームでも試すのですが試合中になかなか修正することもままならず、いい時と悪い時が極端に交互に繰り返され、安定しなければいけないディフェンス、特にリバウンドに課題点を残しておりました。
オフェンス面はいいシューターが何人かいるので彼らを生かすスクリメージ的なものを一応教え、基本的には経験も持っている彼らでもあるのである面任せました。ただ、対戦相手が石川県ということが分かった時に困ったのは、先ほどの約束事を私が北信越学生選抜の監督をしていた時に教えたものでいろいろ考えた挙句変更してしまいました。
また、もともと今年はオフェンスには余り手を多く入れないつもりが練習にメンバーが固定しないため、余計一体感を作るための攻撃方法にこだわってしまった感があります。そんなこんなでスタッフと選手12人全員が集まれたのが大会直前の日曜日、流通科学大との練習ゲームでした。関西の身長は低いのですが好チームで、徐々に点差は離すのですが追い上げられ、また少し突き放すといった展開でした。なかなか思うようなイメージが作れず、考えさせられました。
以前ですと大会1週間前は調整に入り、のびのびと自信を持って大会に臨む姿勢を作ったものでしたが、、、。このゲームは松村審判長と荒木さんに吹いてもらいましたのでお聞き頂ければと思います。
さて、当日になり対石川のゲームですがこんな状態でしたのである暗示を与えてからスタートしました。すると、思った以上に集中力が続き、思わぬいい状態が第2クウォーターに現れ、15点もの大量リードで折り返しました。ただ、通常ですといい状態の選手を早めに代え、多くの選手に経験させるように仕向けるのですが、、、、。
後半のスタート、選手を誰で行くのか悩みました。
思い切って若手(あまり出ていない選手)でいくか、いい状態の選手でいくか。
私の決断は後者でした。
これまでのこともありますが、伸び盛りの石川をここで一気に破っておけば今後に向けて大きな意味を持つと。が、結果は思ったように差がつかず、それ以上に徐々に詰められ、指示も徹底できず、選手交代も後手後手に回り、、、。
後は思わぬ大逆転負けになってしまいました。
大きな課題を残したゲームとなりました。
自チームの状態がどうあろうが、采配一つで勝てたゲームでもあります。
「ゲームは魔物」だということをあらためて痛感し、自分なりには大いに勉強になりましたが
「申し訳ない」の気持ちの方が優先してしまいます。
しかしながら、ポジティブ(積極的、建設的)に考えるならば前半20分の攻防を40分間続け、またもう1ゲーム、またその次とできる体力と技術力を根気よく身に付けていけば、必ずや全国優勝も夢ではないと思います。
今の若い選手は大変です。
仕事の環境もまちまちだし、母体チームの活動にも出なければならず、でも皆バスケットボールが好きなのだなと実感しました。
ですので、皆が一同に会する場の設定を今まで以上に何とか工夫する必要性があります。
そのためには皆さんのように仕事などのかたわら、審判活動に従事する時間を作り出す術を是非教えてやってください。
また、技術力向上のためにも審判から見た正しい技術を教えてやってください。
きっと、技術以上の何かが得られることと思います。
長野県のバスケットボール界の強化・普及のためにさらに励みになることと思います。
私も初心に帰って「バスケット道」の習得に向け、さらなるファイトを燃やしたいと思っています。
いろんなご示唆をいただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。お分かりのようにこの文は大会終了後、審判委員会のメンバーにお出ししたものを少し修正したものです。松村委員長にもご相談申し上げ、ほぼ全文を掲載させて頂き、是非、皆様方と一体となって今後の長野県バスケットボール界発展のための一助になれればと願っております。恐縮です。